SHORT STORY『そのズレが、風になる』
- guitar0831
- 1 日前
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風は、まっすぐには吹かない。
少し曲がって、揺れて、遠回りして
―それでも、ちゃんと届く。
人も同じだと思う。
まっすぐすぎると、誰かを傷つけたり、
完璧を目指すほど、心が固くなったりする。
だけどね。
ちょっとズレてる人のそばにいると、
空気がふっとゆるむんだ。
冗談みたいな言葉で、緊張をとかしてくれる。
変な間があっても、誰も気にしない。
むしろ、その間に笑いが生まれる。
それはたぶん、「間違えてもいいよ」
っていう、見えないやさしさ。
その空気の中では、人は安心して、本音を話せる
。守らなくてもいい自分でいられる。
そして気づく。ズレていることって、欠点じゃない。
誰かの心を軽くする、風の入口なんだ。
だから、無理して合わせなくていい。
自分のリズムで、笑えばいい。
そのズレが、きっと誰かを動かしていく。
ピーターは言う。「世界をまっすぐ変えるのは、まっすぐじゃない優しさなんだ。」

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