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[2025.10]
Wings of Reason Library – 海と風の知育パーク

​ー学ぶことは、風を感じることー

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■CONCEPT STORY

風と本のあいだに、学びの時間がある。

Where the Wind and the Books Meet, Learning Begins.

 

序章:丘の上の自由な学び

山口県、角島大橋を見下ろす小高い丘。
そこに佇む「Wings of Reason Library」は、
“勉強しに行く”場所ではなく、
“遊びに行ったら、いつの間にか学んでいた”という新しい学びの風景を描く。

丘の風、海の光、木の香り。
五感で自然を感じながら、人が思索し、語り、遊ぶ。
それはまるで、ひとりひとりの心に“理性の翼”が芽生えていくような時間。

建築コンセプト:光と風をまとう知の森

建築は、軽やかで、風景に溶け込む透明な構造。
薄く羽のように広がる屋根の下、
スチールと木のハイブリッドフレームが支える柔らかな光の空間。

木の温もりに包まれた室内には、
トップライトから差し込む光がページの上で踊り、
読書する人、語り合う人、子どもたちの笑い声が溶け合う。

ここでは「建築が人を包む」のではなく、
「建築が風景の一部として呼吸する」。
本と自然、理性と感性、内と外がゆるやかに溶けあう。

ランドスケープ:学びと遊びの丘

図書館のまわりには、芝生の丘と木々の間を縫うように、
遊びながら学ぶ空間が広がる。

丘の傾斜を活かした「ウッド・アスレチックラボ」では、
子どもたちが登り、渡り、考えながら身体で学ぶ。
屋内には「アトリウムラボ」があり、
光・風・水を使ったインタラクティブ展示を通して科学や芸術を体感できる。

建物の周囲は深い庇の下で繋がり、
屋台やキッチンカー、マルシェが開かれ、
人々が食を囲み、語り合い、音楽が流れる。
そこには“学ぶこと”と“生きること”の境界はない。

コミュニティ:知と遊びが交差する日常

カフェのテラスでは、
海を眺めながらコーヒーを片手に読書する人、
語り合う学生、遊ぶ子どもたちの声が混じり合う。
夜になれば、庇下のステージでアコースティックライブや星空映画会が始まり、
丘全体がひとつの“知のフェスティバル”になる。

ここでは「学問」は競争ではなく共有であり、
「知識」は装飾ではなく、生きる力そのものだ。

理念:学問は、あなたを解放するためにある

福澤諭吉の言葉「一身独立して一国独立す」を礎に、
この図書館は、知識を「自由への翼」として捉える。

出世や安定のために学ぶのではなく、
自ら考え、感じ、行動するために学ぶ。
風を感じ、光を見つめ、心を動かす——その瞬間こそが学問である。

ここは、知の翼が広がる丘。
本と風と人が出会い、
理性が羽ばたく場所。

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​IMAGE SONG

「Wings of Reason」

― 風と本のあいだに、学びの時間がある ―

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​海の見える丘の上で、風がページをめくる。


そこから生まれるのは、静かな音でも、激しい旋律でもなく、
“考えること”そのもののリズム。

この曲は、知識のための音楽ではない。


理屈や成果のための歌でもない。


風のように自由に流れ、光のようにやさしく包み込む、
「感じる学び」のための音楽だ。

木の香り、波の音、子どもたちの笑い声、
ページをめくる音、遠くで響くアコースティックギター。


それらが重なり合い、
“学ぶ”という行為が、日常の中で自然に息づいていく。

やがて風が強まり、
理性という翼がひらかれていく。


その瞬間、人は気づく——


本当の学びとは、
知識を積むことではなく、
世界と呼吸を合わせることだと。

「風と本のあいだに、学びの時間がある。」

それは、すべての人が持つ“考える力”への讃歌。

海のように広く、風のように自由で、
木漏れ日のようにあたたかい、理性の音楽。

Wings of Reason – 学問のすゝめ 2025Peter
00:00 / 02:40

Voices of the past,
echo in the future.
Fukuzawa’s words still fly—
"Be free. Think. Live."

出世のために学ぶのか?
安定のために生きるのか?
その鎖を断ち切るのが
ほんとうの「学問」だろう

名刺の肩書じゃなく
自分の声で語れよ
守るための知識より
変えるための知恵を

Learn to fly, not to hide
Use your mind as wings of light
学ぶとは 自由になること
Break the walls, rewrite your life

地位を得ても、心は貧しい
そんな大人を見てきた
誠実よりも効率を
愛よりも名誉を選ぶ人

でも、
誰かの権威に怯えず
自分で選び 動き出せ
一身独立して 一国独立す
それが時代を変えるんだ

“Do not learn for pride.
Do not teach for fame.
Learn to be free —
and teach to free others.”

― Fukuzawa Yukichi, reborn in 2025 ―

学問は 飾りじゃない
学問は 武器じゃない
学問は 心を照らす
理性の翼(Wings of Reason)で、飛べ

Knowledge is not power,
until it sets you free.

― "学問はあなたを飾るためではなく、
 あなたを解放するためにある" ―

■Architectural Concept

Wings of Reason Library – 海と風の知育パーク

― 風と本のあいだに、学びの時間がある ―

1. 理念:自然と理性の呼吸を取り戻す建築

丘の上を吹き抜ける風。
その風の中でページをめくる音が聞こえる。

この図書館は、
「学問」を“閉じられた知”ではなく“ひらかれた呼吸”として捉える試みである。
自然と建築、理性と感性、知と遊びを分け隔てることなく、
風とともに流れ、光とともに変化し続ける。

人が建築の中で“考える”のではなく、
建築が人とともに“思考する”。
ここでは、風景そのものが教科書であり、
空間全体がひとつの知の装置となる。

2. 空間構成:丘と海にひらかれた知の風景

計画地は、山口県・角島大橋を見下ろす丘の上。
海を望む緩やかな傾斜に沿って、建築が羽のように伸びる。

軽やかな屋根が丘を包み込み、
下には読書テラス、カフェ、アスレチック、ワークショップなど、
「学び」と「遊び」が混ざり合う場が連続する。

屋根の下の空間は、
風雨を避けつつ、自然と触れ合う半屋外のリビング。
芝生の丘や庇下のテラスでは、
食べること・語ること・考えることが自然に交錯する。

学びは、建物の中だけではなく、
建築と風景のあいだに生まれる。

 3. 構造と光:羽のように軽やかで、木のようにあたたかい

構造はスチールと木のハイブリッド。
繊細なスチールフレームが透明感を生み、
木の梁と天井ルーバーが柔らかく光を受け止める。

屋根は羽を広げるように緩やかに湾曲し、
トップライトから落ちる光が、時間とともに移ろう。
その陰影がページに、壁に、床に“学びのリズム”を刻む。

光は教師であり、影は哲学者である。

 4. 機能構成:学び・遊び・語りが連続するプログラム

  • メインライブラリホール:静けさと開放が共存する光の空間

  • アトリウムラボ:風・水・光を体験するインタラクティブな学び場

  • ウッド・アスレチックラボ:身体で学ぶ木の遊び場

  • カフェ&コモンズ:食を通じて人が語り、知が交わる場

  • 庇下テラス:屋台やキッチンカー、ライブや対話が生まれる半屋外の広場

  • 芝生段丘とデッキ:海に向かって開く屋外教室

 5. 建築の象徴:「理性の翼」

建築全体は、
福澤諭吉の思想「一身独立して一国独立す」に呼応するように、
**個人の理性が自由に羽ばたく“翼”**として設計されている。

屋根の軽やかなラインは、
空へと伸びる“知の羽ばたき”。
庇下の光と影は、
人が考えるための“思索の風”。
そして、風景と建築の重なりは、
人と世界が学び合う“対話の場”となる。

 結語

学問は、あなたを飾るためではなく、
あなたを解放するためにある。

この建築は、その思想を空間として具現化した“生きた学問”である。
風の中で読むこと、食べること、語ること——
そのすべてが学びとなる丘。

Wings of Reason Libraryは、
理性が風をまとい、未来へと羽ばたくための、
新しい知の風景である。

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