SHORT STORY 『Grow your time, grow your soul』
- 2025年10月30日
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ピーターさんの机の上には、古びた砂時計がひとつ置いてある。
会議が始まる前、誰かが焦ったように書類をまとめていると、
ピーターさんは静かにその砂時計をひっくり返す。
――ゆっくりでいいよ。
言葉には出さない。
でも、その仕草だけで、空気が少し柔らかくなる。
誰もが「時間がない」と口にする時代。
それでもピーターさんは、“考える時間”を大切にしている。
すぐに答えを出すより、もう一呼吸おいて、「君はどう思う?」と聞く。
その問いが、部下たちの心に小さな灯をともす。
考えるという行為が、少しずつチームの文化になっていく。
時間を削ることは簡単だ。
けれど、時間を育てるには、信頼と忍耐、そして愛情がいる。
風のように静かに、人の中に“思考の芽”を育てるピーターさん。
今日もまた、ひとつの砂粒が落ちる音を聞きながら、心の中でつぶやく。
“Grow your time, grow your soul.”
時間を育てることは、心を育てること。そのリズムが、チームに、やさしい風を吹かせていく。
ピーターは言う
「焦らなくていい。 君の中の時間が、いちばん正確な時計だから。」
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